社交ダンス、ボールルームダンス、ソシアルダンス・・何が正解?
日本では社交ダンスのことを「ボールルームダンス」や「ソシアルダンス」と呼ぶこともあり、一般的には全て社交ダンスを指す用語として使われています。
歴史を振り返ってみると、ボールルームは最も一般的で最も古い用語であり、時にはワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ウィンナーワルツを指すために使われ、時にはチャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレ、ジャイブといったラテンアメリカンダンスを指すこともありました。また、古典的なダンスなど他のダンスを指す場合にも使われることがありました。
そこで、イギリスではワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ウィンナーワルツの区分を「モダンボールルーム」(略して「モダン」)として、古典ダンスやラテンアメリカンダンス(チャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレ、ジャイブ)を指していないことを明確にしました。また、ヨーロッパでは「モダン」という用語がすでにジャズやソロダンスなどの全く異なる種類のダンスを指すために使われていたため、ヨーロッパでは「スタンダード」と呼ばれるようになりました。一方、アメリカには「アメリカンスムース」という独自のスタイルがあったため、アメリカでは「インターナショナルスタンダード」という用語が導入され、違いを明確にしたという経緯があります。
ラテンとラテンアメリカンどちらの呼び方があっている?!
「ラテン」と「ラテンアメリカン」は、基本的に同じダンスカテゴリーを指し、チャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレ、ジャイブの5つの種目を含みます。どちらも正しい呼び方ですが、「ラテン」は短縮形で、日本や競技会ではよく使われています。
一方、「ラテンアメリカン」は正式名称で、ラテンアメリカ地域に起源を持つダンススタイルを明確に示しています。競技や公式な場面では、「ラテンアメリカン」という言葉がより正式な印象を与えることがあります。
ジルバやブルースは社交ダンスの一種?
「ジルバ」と「ブルース」は社交ダンスの一種ですが、競技ではなく、主にパーティーで踊られることが多いダンスです。
「ジルバ」はスウィングダンスの一つで、ジャイブと同じ音楽に合わせて踊れ、初心者にも踊りやすいスタイルです。一方、「ブルース」はゆったりとした4拍子のダンスで、スローフォックストロットと同じ音楽で踊ることができます。
コンチネンタル・タンゴとアルゼンチンタンゴ
社交ダンスでいう「タンゴ」は、コンチネンタル・タンゴを指します。この「コンチネンタル・タンゴ」という名称は、アルゼンチン・タンゴに対してヨーロッパで生まれたタンゴを指すための和製英語です。英語圏では「ヨーロピアン・タンゴ」(European tango)と呼ばれています。
アメリカンスタイルとは?
「アメリカンスタイル」は社交ダンスの一つで、主にアメリカで発展したダンス形式です。イギリスを中心に発展した「インターナショナルスタイル」とは異なり、より自由で柔軟な動きが特徴です。
日本の社交ダンス界や競技会では、主にインターナショナルスタイルが踊られていますが、アメリカンスタイルを教えている教室もあります。
アメリカンスタイルでは、インターナショナルスタイルの「スタンダード」を「アメリカンスムース」、ラテンアメリカンを「アメリカンリズム」と呼び、種目もインターナショナルスタイルより多くあります。
まとめ
- 社交ダンスもボールルームダンスもソシアルダンスも日本で一般的には同じ社交ダンスを指す名称である。
- ラテンとラテンアメリカンはどちらも同じダンスカテゴリーを指す。
- ジルバやブルースも社交ダンスであるが、競技ダンスでは踊らない初心者向けのダンス。
- 社交ダンスで言うタンゴはコンチネンタル・タンゴを指し、アルゼンチン・タンゴは社交ダンスではない。
- 現在の日本の社交ダンスで大きく広がりを見せているのはインターナショナルスタイルであるが社交ダンスにはアメリカンスタイルというアメリカ発祥のスタイルもある。
いかがだったでしょうか?
社交ダンスをはじめると色んな用語や名称があり、あえて質問するほどのことでなくても、ふと疑問が浮かぶこともあるかと思います。こちらの記事が何かのお役に立てたらうれしいです。
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執筆者
水田麻里子