社交ダンスをはじめて、一番はじめに揃えるとしたらお薦めしたいものの第一位は「シューズ」です。専用のダンスシューズの形状や機能性、使用している材料はキレイに快適に踊るための理由があるため、運動を誘発するような作りになっているからです。一度履いてみたことがあれば、普段高いヒールを履き慣れない方でも、ダンスシューズのヒールはとても動きやすいと感じるはずです。
そこで、今回は社交ダンスシューズを購入するときに何を基準に選んだらよいかというお悩みにお答えします。
社交ダンスシューズの種類
社交ダンスシューズには、以下4種類のシューズがあります。
- スタンダード用シューズ
- ラテン用シューズ
- 兼用シューズ
- ティーチャーズシューズ
それぞれの特徴について解説します。
①スタンダード用シューズ
スタンダード用シューズとは、ワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ヴェニーズワルツといったスタンダード種目で使用するシューズです。しっかりしたホールド感が特徴で、レディースは、踵からつま先まで覆われたパンプスタイプで素材はサテン、革、合皮など。脱げにくくベルトが付いているものや履き口がゴムシャーリング加工になっているものもあります。
メンズは、スタンダードはラテンに比べてヒールが低いというのが特徴です。燕尾服を着用する正装の際には高級感のあるエナメル素材を選ぶなど着るものとのコーディネイトも大切です。
②ラテン用シューズ
ラテン用シューズとは、ルンバ、チャチャチャ、サンバ、パソドブレ、ジャイブといったラテン種目で使用するシューズです。足の指一本一本を柔軟に動かし、激しい動きでも軽快に動けるような足へのフィット感が重要で、素材は革、サテン、合皮など。スタンダードに比べると靴底が驚くほど柔らかいシューズもあります。レディースの場合はサンダルのようにつま先が開いており、ベルトも甲に巻き付けるタイプや足首に巻き付けるタイプなどデザインも豊富です。メンズは、立った時に重心の調整のため、スタンダードよりもヒールが高いことが特徴です。
③兼用シューズ
兼用シューズとは、スタンダードとラテン双方で利用できるシューズです。競技会やデモンストレーション等では種目ごとにシューズを履き替える必要がありますが、パーティーのダンスタイムではスタンダードもラテンも踊るため両方で踊ることが出来る兼用シューズは便利です。そのため、パーティーシューズとも呼ばれ、ストーンや飾り、デザイン性あるお洒落なものもあります。足全体のホールド感は残しつつも、つま先にある程度の柔軟性が残っていることが特徴です。
④ティーチャーズシューズ
教師が教えるときに使用するシューズになります。長時間、レッスンをする際などに足に負担がかからない靴なので大変履き心地も快適ですが、こちらは基本的に生徒さんにはお薦めしません。ティーチャーズシューズは競技会やデモンストレーションやパーティー会場などの本番ではあまり使用しないため、生徒さんは技術を習得するためにも本番で使用する靴で踊り慣れた方がメリットがあるからです。ただ、怪我した後や、身体に不具合を抱えている方には足に優しい靴ではあるので、場合によっては利用しても良いと思います。教師にご相談ください。
社交ダンスシューズの選び方
それでは社交ダンスシューズの選び方をポイントに絞って解説します。
- 目的で決める
- サイズはジャストフィットのものを選ぶ
- 女性スタンダードシューズについて
- 女性ラテンシューズについて
- 男性シューズ
- ヒールの高さ
①目的で決める
これから社交ダンスを始めるという方であれば、その目的は人それぞれだと思います。既にラテンを踊りたい、スタンダードを踊りたいと、まず踊りたい種目がハッキリしている場合はそれぞれの専用シューズを選びましょう。
社交ダンス全体に触れてみたいという方であれば、スタンダードシューズか兼用シューズを選ぶのがお薦めです。というのも、ラテンシューズはメンズもレディースもラテンに特化していて特徴がスタンダードよりも強いからです。ダンスレッスンが進んで、ラテンの身体の使い方や足元をしっかり練習したくなったらラテンシューズを揃えると良いです。女性のスタンダードシューズの中であればサテン素材のものよりは革など柔らかい素材のものがラテンもスタンダードも比較的踊りやすくお薦めです。
全く社交ダンスを踊ったことが無い方はシューズを購入する前に社交ダンスを体験しに行くことを優先しましょう。体験では専用シューズがなくても、脱げない安全な内履きがあれば体験することは可能です。ASダンススタジオではレンタルシューズもありますので、社交ダンスシューズを実際に履いてレッスンすることも可能です。
こちらも詳しくご紹介しますね。↓↓
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②サイズはジャストフィットのものを選ぶ
社交ダンスシューズにはレディース・メンズとも柔らかい素材の生地が使われていることが多く、使っているうちに生地が若干が伸びてくることもあります。緩めのサイズを選ぶと、使っているうちに脱げやすくなったり、ケガをしたりする恐れもあるので、できるだけピッタリ目のサイズを選びましょう。小さくてキツく感じるものや痛みを感じるものも勿論よくありません。メーカーによってサイズ感も違いますので、ご自分がいつも履いているサイズの前後のサイズも試着してみることをお薦めします。ネットなどで購入するよりも、お店に行くか、ダンス教室で取り寄せてもらって購入する方が良いでしょう。
③女性スタンダードシューズについて
スタンダードでは、踵から踏み込んで行く動作やヒールターンなども多くあるため、足全体のフィット感とホールド感は重要です。緩いようではいけませんが、靴の中で5本の指が動くこともフットワークを意識する上で大切なので試着の際に気にしてみてください。
女性用だと素材はサテンと革に大きく分かれます。サテン地の方が少しはじめは堅い感じで革の方が柔らかくフィットします。競技ではサテンのベージュが一般的に床の色とも合い美しく見えます。カラーに関してはデモンストレーションやパーティーではドレスやイメージに合わせて変えるのも良いですね。又、デザインはパンプスですが、ベルトがついているものもあり、脱げにくさにも繋がります。ベルトが靴についていなくても別途シューズベルトというものも売っているのでフィット感に必要を感じたら利用しても良いかと思います。
④女性ラテンシューズについて
ラテンでは爪先まで使い切って踊ることが出来るよう、足と一体になるくらい靴と足が馴染んでフィットすることは重要です。靴底の堅さなども非常に柔らかいものから固めのものまで、こちらは好みもあります。女性のラテンシューズはサンダルタイプが一般的で指がきちんと収まった上で使うことが出来るものを選びましょう。スタンダードシューズよりも気持ち小さめのものを選ぶ場合もあります。また技術が磨かれてくると重心が落ちる位置なども重要になるので、キャリアを重ねて行くとより自分の踊りに適したシャーズが変化していくこともあります。デザインですが、競技であればサテンのベージュは足と一体化して美しく見えるのでお薦めです。ベルトは甲に巻き付けたり、足首に巻いたりと色々なタイプがありますが、これもフィット感とスタイルの見え方にも関わるので試着で試してみてください。
⑤男性シューズ
レディースと比べてバラエティーに富んではいないメンズシューズですが、素材やヒールの高さ、ダンスの種類等によって適したシューズを選ぶ必要があります。
素材は革素材の他、エナメル素材やヌバック素材、パンチ加工等の素材があります。
革素材 | 手入れがしやすく、レッスンやパーティー等でも 最もポピュラーな素材です。 |
エナメル素材 |
スタンダード用シューズに多く、 ボールルームの正装(燕尾服)では |
パンチ加工 | 通気性の良い空気穴の加工が施されており、 長時間の使用でも蒸れが軽減されます。 |
⑥ヒールの高さ
社交ダンスは男女ともにヒールのあるシューズで踊ります。
スタンダード | ラテン | 兼用 | |
女性 | 3cm~ 7cm |
5.5cm~ 9cm |
3cm~ 7cm |
男性 | 2.5cm | 3.5cm~ 4.5cm |
2.5cm~ 3.5cm |
特にレディースはヒールが高く、大体7cmほどの高さがあるシューズを使うことが多いですが、初心者の方はヒールで踊り慣れていないため、試着してヒールの高さに無理を感じるようであれば低めから慣れて行っても良いでしょう。ヒールの高さによって踊り心地や見かけにも影響しますし、特定のダンスパートナーがいれば身長差でヒールに工夫を加えたりする場合もあります。
先生達はどんなシューズを使っている?!
今回はASダンススタジオの先生達にも愛用シューズをインタビューしてみました。プロの先生のシューズってやっぱり気になりますよね。ぜひ参考にしてみてください♪♪
土屋先生 | |
Kentカスタムソフトエナメル Kent スパイラルA KentJump |
基本的に日本人の足に合っている。自分の足は小さくて幅広く、ケントをずっと愛用しています。 |
まゆみ先生 | |
KentポイントVサテン ガゼルBXハバナサテン グレイスコンビブラック |
ケントは日本人の足に合っていて履きやすい。ヒールが高い方が足が綺麗に見えるので最初から楽な靴を選ばず7cmヒールをお薦めします。女性は後退が多いのでヒールがあった方が踊りやすいということもあります。 |
梨沙先生 | |
KentポイントVサテン RayRose H860-Xカラハリ Kentカリーナ |
立った時に、ヒールに重心がのるポイントが真っ直ぐスコーンと乗っている感覚があるかを重視しています。 カリーナは靴底がとても柔らかく足にフィットします。 |
麻耶先生 | |
StepDGタイプRR1007 KentアイルBXLハバナサテン Kentカリーナ |
靴を選ぶポイントは履いてみて痛いのは気になります。ゆるいのは辞めた方が良いです。また、ベルトの締め具合が足にフィットするかも重要。足の甲に巻くか足首に巻くかでもフィット感が違うので試着で確かめて決めた方が良いです。 |
森安先生 Kentフリック ADS |
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陽子先生 Kent プロフィットサテン International Dance Shoesメリッサ Kentグレイスコンビブラック |
森安先生 シューズの履き口がゴムになっているものが好きです。靴下は5本指のものをカップル共々愛用しています。 陽子先生 柔らかく外反母趾防止のためにもなるべく幅の広い靴を履いています。 |
高木先生 | |
SupaDanceスタイル 8510 – ブラックスエードSupaDanceスタイル 8504 – ブラック パテント/ライクラSupaDanceスタイル8910-ブラックパテント/メッシュ |
足にフィットするシューズがお薦め。自身は靴底が柔らかい靴が好きです。 |
麻里子先生 | |
SupaDance1004フレッシュサテン SupaDance1143ダークタサテン RayRoseL111黒皮/スエード |
スーパのデザインは最高に美しいと思っていて、堅めの履き心地も自分好みでこれ以外考えられません。 |
こちらでご紹介した先生方のシューズは廃盤以外はASダンススタジオで取り寄せ出来ますのでどうぞお問合せくださいませ。
レンタルシューズで体験もお薦め‼
如何だったでしょうか?!社交ダンスで一番はじめに揃えたい道具であるダンスシューズ。重要性を感じて頂けたなら幸いですが、なかなか奥深い世界です。とにもかくにも試着してみないとわからないと思いますのでそちらはお薦めしております。ASダンススタジオでは体験レッスンに加え、それ以降のレッスンでもレンタルシューズの貸し出し可能なのでいろんなタイプのシューズを試してくださいませ。また、カタログなどをお見せしながら担当講師が相談に乗ってシューズ選びもアドバイス出来ますのでどうかご相談くださいね。
ダンスシューズはあなたのダンスライフを輝かせるキラキラとしたアイテムのひとつになると思います。素敵な出逢いを願っております♡